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第71話 選択肢を出すのはそちらではありません

Author: 八月 猫
last update publish date: 2026-08-14 09:00:29

 最初の説明を終えたあと、東栄都市開発の専務は追加資料を取り出した。

「皇社長のお考えは理解いたしました。しかし、共同事業者を変更する場合の損失は、簡単に処理できるものではありません」

 机の上へ置かれた資料には、契約解除後に想定される工程の遅延や、許認可の再確認に必要な期間が記載されていた。

「新たな事業者の選定に三か月。業務の引き継ぎに二か月。周辺事業者との再調整まで含めれば、全体で八か月以上の遅延が見込まれます」

「その数字は、現在の事業構造を維持したまま、東栄だけを別会社へ置き換えた場合のものだな」

 帝人が尋ねると、専務は一瞬答えを詰まらせた。

 代わりに直哉が口を開く。

「現行計画を最も早く引き継ぐ方法として試算しています。設計や運営方針まで変更すれば、さらに時間が必要になる可能性もあります」

「可能性ではなく根拠を話せ」

「変更内容が示されていない以上、正確な期間は算出できません」

「なら、八か月という数字も確定ではない。自分た

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